スタッフのスキル

テストを実施するには、スタッフのスキルが重要になります。
テストマネージャは、スキルが適切に混在するように、チームメンバの人員を選別します。

個人のスキル

ソフトウェアテストのための個人のスキルは、さまざまな作業領域における経験、教育、トレーニングを通じて獲得できます。
具体的な内容を以下に記載します。

スキルにはマネージメントスキルとテクニカルスキル(ハードスキル)と対人関係スキル(ソフトスキル)にわかれます。

テクニカルスキル(ハードスキル)には以下があります。

対人関係スキル(ソフトスキル)には以下があります。

テストチームは、個々の所有スキルの種類と経験度合がばらついて混在している方が、潜在している欠陥を発見しやすくなります。
スキルアセスメントスプレッドシートを作成して、5段階評価のリスト作成して可視化します。

スキル分類 スキル Aさん Bさん Cさん
マネージメントスキル プロジェクトマネージメント 5 2 3
ピアコーチング 4 3 2
レポーティング 5 2 4
テクニカルスキル SQL 2 4 5
テスト自動化 3 4 5
パフォーマンステスト 1 4 2
セキュリティテスト 2 4 4
APIテスト 3 5 3
ソフトスキル スピーキング 4 4 2
ライティング 5 2 3
学習能力 2 4 4

各個人のトレーニングとして、外部トレーニング受講、eラーニング、クロストレーニング(スキル保有者と組んでタスク実行)、本やインターネットによる自己学習があります。

テストチームの力学

テストチームのメンバーを選択するのは重要です。
参画メンバーが互いのスキルを補完したり、性格が合うようバランスよく選びます。

テスト現場では厳しいプレッシャーがあるため、そういった環境にも対応できる人を選ぶことが必要です。このプレッシャーは、開発スケジュールの逼迫やステークホルダーからの高い期待によるものです。

組織内におけるテストの適合

独立したテストチームは質の高いプロダクト作りに大きく貢献できます。
以下に独立性を最も低い「1」から独立性が最も高い「6」を順に記載します。

1

独立したテスト担当者がいない

開発担当者はテストも兼務し、欠陥が見逃されるリスクが高いが改修されるまでのスピードは速い

2

コードを書いた開発者とは、別の開発者が実施

どちらも同じチームの開発メンバで、コードを書いた開発者よりは独立性が少し高くなる

3

開発チームに属するテスト担当者が実施

テスト担当だがチームが同じため、開発チームの影響を受けやすく、開発側によってしまう

4

同じ会社の別チームのメンバーがテスト

テスト担当者は客観的なテストやレポートを行えて、開発チームの影響を受けづらく品質の評価に繋がる

5

外部のテスト専門家にテストを委託

専門領域外の不具合は見逃されるリスクが高い

6

テストをすべて外部組織が実施

品質の監査、背景や目的の伝達不足、コミュニケーション不足が発生するリスクが高い

モチベーション

テストマネージャーは、テスト担当者のモチベーションを保つ必要があります。
モチベーションを良くする方法に以下があります。

モチベーションを悪くする方法に以下があります。

テストマネージャーは適切なメトリクスを追跡し、優れた仕事を証明する必要があります。

コミュニケーション

テストマネージャーはコミュニケーションについても理解する必要があります。
手段や重要性など以下に記載します。